お金を賢く減らして手に入る「本当に大切な財産」

資産運用

「お金を増やす」のは簡単ですが、「賢く減らす」のは本当に難しい――。実は、お金は増やすことよりも、上手に使って減らす方がずっと難易度が高いのです。

お金を増やす方法はシンプルです。真面目に働いて無駄をなくし、貯めたお金を毎月コツコツと積み立て投資に回す。
難しいのは「時間がかかること」と「途中で心が折れてしまうこと」だけです。

では、なぜ「減らす方」が難しいのでしょうか。
それは、誰もが「お金を増やしたい」と考え、自ら「減らしたい」とは中々思わないからです。

「お金イコール財産」ではありません。
お金を賢く減らすことで、代わりに増えていく大切な財産があります。

それが、「仲間」「信頼」「思い出」の3つなのです。

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なぜ将来が不安なのか? 3つの原因

具体的なお金の使い方に触れる前に、私たちが抱く「将来への不安」の正体を整理してみましょう。
原因は大きく分けて3つあります。

メディアが不安を煽る

「老後2000万円問題」のように、ニュースの多くはセンセーショナルに恐怖を植え付けがちです。
これが老後不安の第一の原因です。

支出を「見える化」していない

「現在、生活費をいくら使っているか」を正確に把握している人は意外と少ないものです。
不安の最大の原因は「見えないこと」。
家計簿アプリなどを使い、まずは現状を知ることが大切です。

誰もが老後は未経験

誰しも先の見えない未体験の世界へ進むのは不安なものです。
例えば今50代だとしても、60代、70代の自分がどうなっているかは誰にも分かりません。

積み立て投資の力:月3万円×30年で8,500万円の現実

ここで一度、お金を増やすシミュレーションを見てみましょう。
本ブログでも紹介している全世界に連動したインデックスファンド(MSCI オール・カントリー)の過去の実績(2003年7月〜2023年6月の20年間)をベースにすると、毎月3万円を積み立てた場合、投資元本720万円が2,200万円超(年利換算約11%)に育っています。

もしこの利回りがさらに10年続いたと仮定すると、30年の累計でなんと約8,500万円に到達します。
真面目に積み立てを続ければ、誰もが「億り人」寸前まで資産を増やせる可能性があるのです。

お金を減らして手に入る「3つの本当の財産」

投資で増やしたお金を、ただ通帳に眠らせておくだけでは意味がありません。

お金を賢く減らす(使う)ことで手に入る、貯金通帳には残らない「本当の財産」について解説します。

第1の財産:仲間(つながり)

お金は、使い方次第で人とのつながりを生みます。
旅行を一緒に計画した友人、趣味の場で知り合った仲間、地域活動で深まった付き合い――こうした人間関係は、お金を使って時間・体験・場を共にすることでしか育まれません。

お金を握りしめたまま家に閉じこもっていれば、人とのつながりは次第に細くなり、老後の孤立に繋がります。
仲間とは、「自らお金を使って場に出ていくことで、初めて手に入る財産」なのです。

第2の財産:信頼

お金を自分のためだけでなく、誰かのために使うことで「信頼」が生まれます。
後輩のために時間とお金をかける、地域のイベントに寄付する、若い世代のために機会を提供する。
こうした行為の積み重ねが「あの人は信頼できる」という評価になります。

信頼はある日突然与えられるものではありません。
お金と時間を他者のために使い続けることで築かれるものであり、一度築かれた信頼はいくらお金を積んでも買えない価値を持ちます。

私自身も、仕事で悩んでいた後輩に食事をごちそうしたことが何度もあります。
職場ではできない話をしたりお酒を酌み交わしたりして、信頼関係が深まることが何度もありました。

第3の財産:思い出

ホスピス(緩和ケア)の医師によると、末期患者の方が亡くなる直前に後悔することの多くは、「思い出になるような時間の使い方をしなかったこと」だそうです。

思い出は、体験にお金を使うことでしか積み上がりません。
旅行、家族との特別な食事、友人とのコンサート、スポーツ観戦。
これらはその瞬間だけでなく、記憶として生涯にわたり価値を持ち続けます。

先日、家族でWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の生観戦をしました。
高額なチケットでしたが、球場での臨場感や一体となって応援した興奮は、かけがえのない思い出となって今も輝いています。

また、思い出には素晴らしい特徴があります。

  • 時間が経つほど価値が増す。
  • 使っても減らない。
  • 「人と共有できる」物語になり、次世代への贈り物になる。

やめておいた方がいいお金の使い方

一方で、「人を羨ましがらせるためにお金を使う」こと(SNS映えのためだけの外食や旅行など)はおすすめしません。
他人を羨ましがらせようとするのは、自分が他人の目を気にしている証拠です。
自分が主体の人生ではなく、他人主体の人生を生きているのです。
「人は人、自分は自分」という軸を持つことが大切です。

まとめ:3つの財産

  • 👥 仲間(つながり):お金と時間を使って場に出ることで生まれる人間関係。
  • 🤝 信頼:人のためにお金を使い続けることで積み上がる、お金では買えない評価。
  • 📸 思い出:体験によって得られる記憶の蓄積。使っても減らず、人生の最期まで心を支えてくれるもの。

おわりに

お金は増やすことよりも、賢く減らすことの方がはるかに難しいものです。

しかし、お金の価値を最大限引き出して減らした先には、「仲間・信頼・思い出」という、お金では決して買えない本当の財産を増やすことができるのです。

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